【フェムテック】とは?【介護脱毛】とは?ミドル世代女性の新常識

コラム

年齢やジェンダーを問わず、今や幅広い人が利用する「脱毛サービス」。

以前は「ファッション要素が強い若年層向けのサービス」という印象がありましたが、昨今はそんなパブリックイメージにも変化が出てきているようです。

時代は、女性を含めた多様な人が活躍できる社会が求める「フェムテック」時代。女性のライフステージにおける心境の変化に合わせて、特に大人女性の脱毛に関する考え方も変わってきています。

フェムテックとは?

そもそも、フェムテックとはなんなのか?

フェムテック(Femtech)とは、Female(女性)Technology(技術)をかけ合わせた造語であり、女性特有の健康課題をテクノロジーによってサポートするツールのことを指します。

参照:日本フェムテック協会公式

2021年の「日本フェムテック協会」の伴い、それらの課題解決のための知識(=フェムテラシー)を身につけてもらうことを目的とした認定試験も設けられるほど。それによって得た知識や技術を活かし「ワークライフ・ホルモンマネジメント」が当たり前にできる社会を目指しています。

比較的新しい概念の為、まだまだ定義は確立していませんが、一般的には大きく分けて6つのジャンルに分類されており、様々なフェムテック商品(サービス)が開発されています。

不妊・妊活

不妊とは妊娠・出産の希望の有無に関わらず、一定期間妊娠しないことを指します。近年では、妊娠に向けて知識を深め、体調管理も心掛けたりする「妊活」や、妊娠も望むも検査によって妊娠しにくい原因が見つかった際の「不妊治療」などもクローズアップされています。

ただ、仕事との両立がしづらい…医療費が高額…長期間の不妊治療は精神的にも辛い…などと言った問題点も多く、こうした人達をサポートすべく支援セミナーや製品が増えつつあります。

ウェルネス(女性特有疾患)

女性特有疾病と呼びます。乳がんや子宮がん、 子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍などの他、膣カンジダなど性交渉やしめつけの強い下着の着用、陰部を石鹸で洗いすぎた場合などの外的要因や、ホルモンバランスの乱れによって発生する疾患も存在します。

フェムテック意識によって、昨今ではデリケートゾーンケア製品、疾患検査キット、ウェアラブル搾乳器などを取り扱う企業が増加傾向にあります。

セクシャルウェルネス

2005年に世界保健機関(WHO)が策定した「性の健康と性の権利に関する仮定義」によると、性の健康=セクシュアルウェルネスとは、性に対して身体的、感情的、精神的、社会的に健康であることを指し、性の健康を維持するためには“喜び”も必要だとしています。

ここ数年のうちに、タブー視されていたこの分野への認識も変わりつつあり、女性向けのオシャレなプレジャーアイテムなど、様々なセクシュアルウェルネス商品・サービスが生まれています。

妊娠・産後

妊娠時、出産後は心身ともに不調を感じやすくなる時期。フェムテックサービスとしては、特に産後のケアサービスに力を入れている企業が増加傾向にあります。

欧米では家事や仕事で忙しい女性が搾乳の時間を有効活用できるよう、小型化したウェアラブル搾乳機が販売されています。日本でも、オンラインで行う健康医療相談サービスや、ホルモンバランスが乱れやすい産後のママ向けのサプリメント、化粧品なども続々と開発されています。

更年期

個人差はありますが、一般的に更年期とは、閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間のことを指します。この時期は女性ホルモンのエストロゲンが大きく、イライラしたり、体の不調が頻繁に怒るなど、日常生活に影響が出る「更年期障害」と呼ばれる不調に悩まされる方も多く存在します。

GSM(閉経関連尿路生殖器症候群)が新たな疾患として提唱されたことで、デリケート周りのお悩みをサポートするアイテムへの見方にも変化が。それによって多彩なフェムテック商品も登場しています。

月経

月に一度の周期で訪れる月経(生理)。正常な月経の平均期間は5日程度と言われています。月経の数日前から起こる月経前緊張症候群(PMS)や生理痛(月経痛)などで不調を感じる女性も多く、また、においやナプキンでのかぶれなどの不快感も感じやすいといったネガティブな意見も多数。

その不快感を少しでも和らげる為にも吸水タイプのショーツや肌にやさしいナプキンなど様々なフェムテック商品が登場しています。昨今デリケートゾーンの脱毛サービスを考えている女性が多くいるようです。

介護脱毛とは?

介護脱毛とは、自分が介護を受ける立場になった際、排泄介助などを行う介護者に負担をかけないよう、あらかじめアンダーヘアを脱毛しておくことを言います。

健康寿命を意識した活動を行う人が年々増えていく一方で、来る日の為に準備をしておきたい… と思う方も少なくありません。将来自分が第三者から介護を受けることを意識し、以前は敬遠しがちだったデリケートゾーンの脱毛も、全国的に増加傾向にあるようです。

実際にデリケートゾーンに毛がなくなると、次のようなことが期待できます。

陰部の炎症の予防になる

排泄に関する介助時、デリケートゾーンはきれいに拭き取ったつもりでも、陰毛や皮膚に排泄物が残りがちです。脱毛することで排泄のケアがしやすくなり、炎症や感染症の予防につながります。

おむつ交換時の匂いの軽減できる

陰毛が多い状態でおむつを使うと、雑菌が増殖しやすく、悪臭が出やすくなります。脱毛によってアンダーヘアの量が減れば、ケアがしやすくなる上、匂いも軽減できます。

おむつ交換の清拭が楽になる

免疫力が低下気味の高齢者の方は、通常より感染症のリスクは高くなる傾向にあります。そのため、排泄介助やオムツの交換の際、より丁寧に清拭をする必要が。介護脱毛によって陰部の状態をしっかりと確認できるようにしておくと、清潔さを保ちやすくなるのです。

オススメしたいのは医療脱毛

「介護脱毛」のメリットをお伝えした上で、オススメしたいのが「医療脱毛」です。

「介護脱毛」で脱毛するアンダーヘアはとてもデリケート。そのため脱毛リスクが他の部位に比べて高い傾向にあります。

医療脱毛は、脱毛効果はもちろんのこと、万が一肌トラブルが発生した場合もその場で医師が適切に対応、治療を行ってくれます。また、脱毛照射時の痛みを不安に思われる方に向けて、麻酔を使用することが可能なのも医療脱毛をオススメできる理由に挙げられます。

必要な費用と時間

医療脱毛クリニックで介護脱毛(5回)を受ける場合、料金の相場は100,000円程度といわれていますが、これはクリニックによってまちまち。

例えば、メディカルエピレーションクリニックですと、アンダーヘアの脱毛を57,200円(税込)で提供しており、全身医療脱毛は129,800円(税込)で提供しています。

個人差はありますが、毛周期に合わせて2〜3ヶ月に一度の脱毛がベスト。完了までの期間は1年半くらいを目安に考えておくといいでしょう。

なお、介護脱毛は自由診療となるため、健康保険や介護保険は利用できません。介護脱毛にかかった料金の全額を自費で支払う必要があります。

どの辺りまで?『脱毛範囲』

介護脱毛の対象となるのは、デリケートゾーン(Vライン/Iライン/Oライン)で、ビキニライン・陰部の両側・肛門周りに生えている毛を脱毛していきます。

デリケートゾーンの毛は全て処理しておくこと(ハイジニーナとも呼びます)が理想的ですが、抵抗がある方もいらっしゃるかと思います。

そういった方はビキニラインの毛は残し、排泄介助の際に邪魔になりやすい陰部の両側から肛門周りの毛を全部なくすだけでも、介護面においてのメリットは十分期待できます。

白髪は脱毛できない!?

医療レーザー脱毛は、黒色や茶色(メラニン色素)に向けてレーザーを照射し、熱を伝えて毛根や周囲組織を破壊することで脱毛の効果を発揮します。そのため、メラニン色素のない白髪にはレーザーが反応しません。

早い方ですと40~50代に入るとアンダーヘアに白髪が生えるようになっていくので、介護脱毛を希望される方は、白い毛が増える前に脱毛しておくことをオススメします。

介護脱毛のメリット・デメリット

メリット

  • ◾️肌トラブルの予防になる
  • ◾️衛生的な状態を保ちやすくなる
  • ◾️介護をする側・される側の双方の負担が軽減

デメリット

  • ◾️痛みや羞恥を伴う
  • ◾️ある程度のお金が必要
  • ◾️脱毛後は元のアンダーヘアの形に戻せない

実用性の高さから人気が高まっている「介護脱毛」ですが、少なからずデメリットが存在します。そう言った注意点も理解した上で、今後のケアを考えて行きたいですね。

迷っているなら、まずは「除毛」をどうですか?

どうしても勇気が出ない…!という方は、「脱毛」ではなく「除毛」という形で、一時的にハイジニーナ(毛のないツルツルな状態)を体験してみると言うのも一つの手です。

「少子高齢化社会」と言われる昨今。

介護する側とされる側の”思いやり”の一部としても、今後「フェムテックサービス」や「介護脱毛」は、益々拡大していくマーケットになっていくのではないでしょうか。

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