ムダ毛の処理で悩まれている方は少なくありません。

実際、市販されているムダ毛の処理のための商品は次から次へと新しく発売され、中には非常にたくさんの販売数を誇るものもあります。

また、美容外科や美容皮膚科でも脱毛をそのクリニックの特徴として宣伝しているところもたくさんあります。

しかし、脱毛は多少なりとも痛みが伴うことも事実です。

ではなぜ痛いのでしょうか。

まずは、痛みを感じる理由について考えてみます。

そのためにはまず毛根の構造や人間がなぜ痛みを感じるかを知っておく必要があります。

まず、毛根には毛髪を作り出す毛母細胞や汗や皮脂を分泌する皮脂腺が集まっています。

また、その周囲に栄養や酸素を供給する毛細血管も張り巡らされています。

そして、その毛根がある皮膚は大きく分けて表皮と真皮、さらに皮下組織に分けられます。

毛根はその中でも最も深い皮下組織に存在しています。

無理やり毛を抜いた時に少しだけ出血してしまったことがある経験をされた方もおられるのではないでしょうか。

これは毛根の周囲にある毛細血管を傷つけてしまった際に起きることですが、その際には多くの場合痛みが伴います。

それだけ毛根の周囲の組織まで刺激するような毛髪の抜き方をしたためといえます。

一方、途中で髪の毛を切っても痛みは感じません。

これは毛髪には神経は通っていないけれども、毛根周囲には痛みを感じる神経線維が通っていることを示しています。

人間の体には痛みのほか温かさや冷たさの温痛覚、圧迫された圧覚、触られている触覚などを感じる器官が皮下組織に存在しています。

その中で痛みを感じるのは皮下組織に走っている自由神経終末で、ここが刺激を受けると痛みとして感じます。

そして、この自由神経終末が毛根周囲に存在していることが脱毛で痛みを感じる最大の理由です。

理論的にいえばこの自由神経終末を刺激しなければ痛みは何をしても感じません。

ただ、この自由神経終末は顕微鏡で見ても非常に小さなものですので肉眼で見ることもできませんし、非常に繊細に張り巡らされているのでそれを処置の際に避けることもできません。

唯一といっていい痛みをとる方法がその神経の働きを抑える麻酔という方法ですが、痛みは人間の体にとってはとても重要な感覚ですし、麻酔もリスクをともなうため安易に利用しにくいのも実情です。

さらに脱毛する部位による特徴もあります。

人間の体でも感覚が研ぎ澄まされている部分とそうでない部分があります。

例えば最も簡単な指先などは少し触れただけでもすぐにわかる一方、足の甲や背中などは見ていないでそっと触れられるとなかなかわかりにくいのではないでしょうか。

この違いは皮下組織に分布する先に述べた自由神経終末の数の違いや感覚器が分布する密度の違いで説明されています。

当然、神経が通っている密度の濃い部分で毛髪を抜こうとすればそれだけ痛みを感じやすいので、より痛いと感じてしまうのです。

特に体の中では脇の下や陰部はその感覚器が密度濃く分布しているためより毛髪を抜く際には痛いと感じやすいのです。

さらに脱毛方法の違いによっても痛みの違いはあります。

美容の面だけでなく様々な面で医療技術は進歩しています。

そして脱毛の分野でもそのデバイス、つまり器具の進歩が進んでいます。

その方法としてはレーザーであったりニードルを使った方法などクリニックによっても多岐にわたっています。

例えばニードルを使った方法では針に電気を流して毛根を焼くという方法です。

わかりやすく言えば毛根をやけどさせて毛根の細胞をいわば焼き殺して、もう毛髪が生えてこないように処理してしまうということです。

火傷して痛くなかったという人はほとんどいないでしょう。

当然、痛みは伴ってしまいます。

したがってその方法にこそ違いはありますが多くの場合、麻酔を利用しての処置が行われるようです。

大掛かりな処置ではあり、痛みもありますが毛根がかなりのダメージを受けますのでその効果は高く、その後に再び毛髪が生えてくることはあまりない有効な方法ではあります。

同じように光を用いて熱を発生させて毛根を処理する方法がありますがこちらも同じです。

一方、近年では新しいクリームなどを併用して毛髪が生えるためのメカニズムの研究から、毛髪が生えてくるのに必要な成分をターゲットにして痛みを少なくした方法がいろいろと開発されています。

神経を刺激しないようにやさしく毛髪を処理するという考えから生まれたものが多いですが、これらの方法の多くの場合、何度も繰り返しながら施術することで効果が徐々に表れてくるため、時間と費用がかかってしまうことがデメリットの一つとなっています。

さらに痛みを感じる感じ方は人それぞれ異なっています。

同じ痛みの刺激でも強い痛みと感じる人もいれば、問題なく我慢で着るくらいの痛みと感じる人もいます。

例えば恐怖心が強い状態で施術すれば痛みは強く感じてしまうでしょう。

痛みを実際に感じるのは脳です。

脳の状態によっても痛いという感覚は違いが出ます。